ハーシェルの交響曲は全部で24曲書かれたようですが、現時点では全曲聴くことはできません。この交響曲集に収められているのは6曲のみ。とはいえ、現在の交響曲という視点で見ると、たった1枚のディスクに6曲も収まってしまうのですから、それぞれが短い作品であることがうかがえます。ハイドンの交響曲が好きなら、十分楽しめるはずですが、のちに天文学者となるハーシェルの感性に鳴り響いた音楽として考えてしまうと、どうしても「宇宙の響き」を想像してしまいますが、生活の糧としての職業でしたから、そこは古典を逸脱することもなく、正攻法で作曲されています(笑)