3月6日(水)晴れ、「ピアノ・ソナタ/ベルク」

続けて晴天。
でも、中国大陸からやってくるPM2.5という物質が
九州方面では深刻な影響を与えているようです。
春霞やスギ花粉に加えPM2.5
それでも「沈黙の春」にはならずに頑張って自然界は前に進みます。
 
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本日出勤に選んだ曲目はアルバン・ベルクの「ピアノ・ソナタ Op.1」
やっと音楽用語とか、形式の意味が分かってくると、
曲目を「眺める」楽しみも出てきました。
このベルクのピアノ・ソナタには、
現代音楽という時期にふさわしく調性が書かれていません。
通常なら「ピアノ・ソナタ ハ長調」といった具合に、
第1楽章の調性がデーンと書かれているのですが。
 
この「ピアノ・ソナタ」の作曲家であるベルクは
クラシックの作曲家の伝統で、
「音楽の勉強をしっかりと受けた」という証の「ソナタ形式」をふまえ、
作品1に「ピアノ・ソナタ」を上げました。
この点、ブラームスと一緒ですね。
 
そして音楽と言えばフワフワと、
どこかに行きつくとも思えない階段を昇っていくような、
不思議な感触が面白い曲です。
まるで原子が徐々に暖められて
どんどんスピードを加速してぶつかり合う様のよう。
ただ、原子同士の衝突によるエネルギーの放出まで加熱していません。
だから(演奏の)爆発もなく。
こんなイメージを思い浮かべながらポリーニのCDを聴いていました。
(CDではこの曲の前にドビュッシーの「練習曲集」)
 
これを無機質というのか有機質というのか。
少なくとも自分の中でこんなイメージが思い浮かぶこと自体が有機的なのかもしれません。
実験着に身を包み、
ローソクかオイルランプを使ってフラスコを温めている自分がいます。
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