星語り(一番星のなる木)

星と天界の音楽

ケプラーが聴いた音楽 その1

 ケプラーの『宇宙の調和』(1619)の中には、当時の現代音楽を、対象の比較として何曲かに言及しています。それらの音楽が、彼が考える『天球の音楽』というわけではありませんでしたが、それにかなり近かったのかもしれません。もっと古い音楽、グレゴリオ聖歌の中にも、ケプラーは嗅ぎ取っていたようです。

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VICTIMAE PASCHALI LAUDES/ Gregorian Chant

 彼が引用しているのはグレゴリオ聖歌のヴィクティマエ・パスカリ(復活のいけにえ)。この旋律は、のちにレスピーギ1921年に作曲した『グレゴリオ風協奏曲』のモチーフにも登場します。さらに言えばレスピーギは、ガリレオの父ヴィンセンティオのメロディを『リュートのための古風な舞曲とアリア』に引用しているので、レスピーギケプラーのように、天球の音楽を探していたのかもしれません、と考えると楽しいです。