ヨーロッパ圏からのCD購入は時間がかかります(笑)。ひと月前に注文したアルバムがやっと届きました。『LIVING TREE』というタイトルのアルバムです。アーティストはJon Anderson(ジョン・アンダーソン)と、Rick Wakeman(リック・ウェイクマン)の二人。


 この二人、プログレッシブロックの代表でもあるYes(イエス)のメンバー。最近は「ツアーやだ」(リック)、体調不良(ジョン)で離脱(脱退表明はしていない模様)気味の二人によるコラボです。


 なぜここで取り上げたかというと、リックは1985年に英国のランド・スケープから初のピアノソロ『COUNTRY AIRS』をリリース。これは米国のウィンダム・ヒルへの英国からの返答という意味合いで日本にも紹介されたレーベルによるシリーズの一枚でした(日本にはソロ・ピアノのツアーでも来た!)。
 また、ジョンのほうはウィンダム・ヒルから2枚のアルバム1994年に『DESEO』、1996年に『TOLTEC』という2枚のアルバムをリリースしています(かなり民族音楽的な要素の強い内容でした)。つまり二人とも限りなくウィンダム・ヒルに近いサウンドという訳で・・・(ちょっと強引だったかな)
 とはいえ、Yes在籍中も静と動のコントラストが売りだったバンドの、「静」を担っていた二人。そしてバンドが二つ存在した1989年にジョンとリック、そしてスティーヴ・ハウ(g)、ビル・ブラッフォード(dr)という最盛期のメンバーが揃って結成したABWHというアルバムの中で、ジョンとリックがフューチャーされた「The Meeting」や「Quartet」など、ロック界で「美しい」曲を作らせたらこの二人の右に出るものはいないとまで言われる(言っておこう)作品を想像し続ける二人なのです。今回初のコラボ作品となったこのアルバムでは、全編リリカルな作品ばかりが並んだ構成になっています。
 ジョンはヴォーカルとハープ(Lylaという小型のハープ)、リックはピアノとシンセサイザーという編成のみ。

 ABWHで、クリスの代わりにベースを弾いていたトニー・レヴィンは最近アッカーマンとつるんでいて、イマジナリー・ロード・スタジオ作品にクレジットされるようになりました。