王の就寝に捧ぐトリオ集(マレ)

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昼間、大雨だったようです…


 星空と関係はありませんが「夜想曲」関連で目に止まった曲。あのルイ14世がお抱えの作曲家アラン・マレに書かせた組曲で、王が寝付くまで演奏されたとのこと。CDではなんと2枚組なので、王様は不眠症だったのか? と余計な詮索までしてしまいそうです。この手の曲で有名なのは、このあとのバッハの『ゴルトベルグ変奏曲』でしょう。
 ルイ14世で天文がらみの面白いエピソードがあります。彼が『太陽王』と呼ばれたことは史実の中で語られているところですが、ルイ14世が在位期間(1643-1715)だった時期と、太陽のマウンダー期(1645-1715)が偶然にも重なりました。人々は太陽が冷えたのは、ルイ14世が太陽よりも派手に地上で輝いたからだと噂したとかしないとか… 実際にはまったく関連があるわけではありませんが、占星術などがまだ活躍していた時代だけあって、当時の人々はまことしやかに信じていたようです。

 それはさておき、このCDを流しながら聴いてみると、残念ながら私は第1組曲が終わる前に意識が飛んでしまっているようで、全曲をまだ通して聴くことができていません。ヴァイオリンとフルートの独奏楽器が活躍して、ゆっくりとメロディを奏でてくれているのが心地よく…

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王の就寝に捧ぐトリオ集

 

月の光(Tombelle)

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「月の光」トンベル


 「月の光(Clair de Lune)」といえば、ほとんどの人が思い出す曲と言ったら、ドビュッシーピアノ曲じゃないでしょうか。それぐらい彼の「月の光」はタイトルにふさわしい情景を思い描かせてくれます。それをさらに強く思わせてくれたのは、1974年にレコーディングされた冨田勲モーグシンセサイザーの演奏でした。何を隠そう、私が初めて「月の光」を耳にしたのは、この冨田勲版でした。

 他の作曲家でも同名のタイトルを作曲している作品はいくつかあって、今回紹介するのもそんな1曲です。
 メーカーによればドビュッシーラヴェルの先輩格にあたるフランスの作曲家、1854年生まれのフェルナン・ド・ラ・トンベルは、民謡収集家、詩人、画家、彫刻家、写真家、天文学者などなど多彩な顔を持つ作曲家と紹介されていました。個人的な注目は作曲家であり天文学者であるということ(今と違って何でもアリの時代が感じられますねぇ)。やっぱりそういう人の作品はたくさん聴きたくなってしまいます。サン=サーンスもしかり。

 というわけで、ブログのタイトルは「月の光」ですが、もう一枚弦楽四重奏曲も入れておきます(笑)。


CDレビュー

「月の光」という名のつく曲(家のCDから思いつくままに…)

「月の光(Clair de Lune)」
ガブリエル・フォーレ(歌曲、ピアノ編曲版)
クロード・ドビュッシーピアノ曲、歌曲)
・フェルナン・ド・ラ・トンベル(ヴァイオリンとピアノ)

「月の光に(Au clair de lune)」
レイナルド・アーン(ピアノ組曲

「月の光がふりそそぐテラス」
クロード・ドビュッシーピアノ曲

また、ピティナのピアノ曲事典で検索を掛けるとたくさん(52件)出て来ます。

 

 

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 本日(遅かったかな?)6/20(日)14:00~NHK-FMにてオンエアされる

www4.nhk.or.jpで宇宙にかかわりのある音楽を特集します。今回で3回目。私は情報をいただいてから(2021-06-10から1日間の記事一覧 - 星語り(一番星のなる木))らじるらじる(←聞き逃すと便利)で聴くことができました。

 

お時間のある方はどうぞ~

 

PS いつも情報ありがとうございます!

 

梅雨入りしたのに

 梅雨入りの発表があってからゲリラ雷雨的なものはあっても、いつものようなシトシトとしたような日になっていないような気がします。それはそれで(ジメジメしなくて)良いのですが、猛暑、酷暑が予想される日の水不足に繋がりそうで、澄んだ青空を見上げつつも不安にかられます。

 

夕方になって雲がもくもくとまではいかないまでも沸き上がって来ましたが、しっかり宵の明星、上弦の月が西の空に姿を見せてくれました。

 

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梅雨入り後の宵の明星

 

宵の明星、飯炊星、夕星それに大火球!

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一番星金星。上には双子のカストルポルックス。そして火星。

 様々な呼び名を持つ金星。そうそう、一番星も忘れちゃいけない。もう20時前だと言うのに西の空はまだ夕焼け空が残ってます。こんな景色を待っている間に不思議な現象が二つ。

 一つは19時23分。うみへび座を横切るように天頂から南の空に駆け抜ける、かなり明るい火球。先端は破裂したかのような閃光が消滅直前にありました(音はなかったと思います)。色は水色からみどり色っぽく感じたのは、まだ薄明が残る空だからでしょうか? 明るさはマイナス2〜3等級ぐらい。金星よりは暗く感じました。

 カメラを金星に向けていたので、とっさに顔だけしか向けることはできませんでしたが、名残惜しげに経路を復習していたら、こんどは5秒おきぐらいに明滅する飛行体…この時点では未確認なので、アレと言って差し支えないのですが、なんかイリジウムフラッシュのような気も… それが30秒近く続いたでしょうか。その間も先程の火球とは反対方向(経路は全然違うところですが)の飛行だったから、南から西に向かっていました。色は太陽に照らされたISSのような、ちょっと黄色がかったような色。明るさは、その閃光の時で1等ぐらいにはなったでしょうか? 薄明の空で目についたぐらいですから。

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東の空にはさそり座のS字