梅雨入りの発表があってからゲリラ雷雨的なものはあっても、いつものようなシトシトとしたような日になっていないような気がします。それはそれで(ジメジメしなくて)良いのですが、猛暑、酷暑が予想される日の水不足に繋がりそうで、澄んだ青空を見上げつつも不安にかられます。
夕方になって雲がもくもくとまではいかないまでも沸き上がって来ましたが、しっかり宵の明星、上弦の月が西の空に姿を見せてくれました。
様々な呼び名を持つ金星。そうそう、一番星も忘れちゃいけない。もう20時前だと言うのに西の空はまだ夕焼け空が残ってます。こんな景色を待っている間に不思議な現象が二つ。
一つは19時23分。うみへび座を横切るように天頂から南の空に駆け抜ける、かなり明るい火球。先端は破裂したかのような閃光が消滅直前にありました(音はなかったと思います)。色は水色からみどり色っぽく感じたのは、まだ薄明が残る空だからでしょうか? 明るさはマイナス2〜3等級ぐらい。金星よりは暗く感じました。
カメラを金星に向けていたので、とっさに顔だけしか向けることはできませんでしたが、名残惜しげに経路を復習していたら、こんどは5秒おきぐらいに明滅する飛行体…この時点では未確認なので、アレと言って差し支えないのですが、なんかイリジウムフラッシュのような気も… それが30秒近く続いたでしょうか。その間も先程の火球とは反対方向(経路は全然違うところですが)の飛行だったから、南から西に向かっていました。色は太陽に照らされたISSのような、ちょっと黄色がかったような色。明るさは、その閃光の時で1等ぐらいにはなったでしょうか? 薄明の空で目についたぐらいですから。
名前からすると中学か高校の天文部(ああ、なつかしい…)を思わせますが、れっきとした音楽家グループ。名前の通り習志野。うちのご近所と言えばご近所。2020年7月2日に地球に落下した隕石の到着地である、あの「習志野」です。プロフィールには「2012年の金環日食を機に結成された習志野市内在住の音楽家グループ」とあります。
アルバムタイトルの『夜會』というタイトルもまた、ジャケットともに想像をかき立ててくれますが、天体観測の時に聴くには十分すぎるぐらいな選曲になっています。私のお目当てはホルストの『惑星』。ですが、室内楽にアレンジ。正確にはヴァイオリン、チェロ、ファゴット、ホルン、ピアノという編成。残念なことに全曲へのアレンジとはいかず、火星、金星、木星、海王星(途中まで)の4曲のみ。金星はオリジナルの管弦楽版でも、演奏によっては「とっても室内楽」な感じの演奏もあるので、この習志野天文部の金星も、とても違和感なくイチオシかもしれません。
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昨日西の空に架かっていた火星とその周辺の恒星たち。今日は外灯の勢いに負けてうっすらとだけ見えました。薄雲も影響していたのかもしれません。金星も雲に負けていたし(それでも全天8割以上は晴れていた)
… まぁ、でも、これだけの明るい空にありながら肉眼でも見えているんだから、水星も立派な惑星です。それ以上に地平線に近い金星も堂々としていました。
もう来週には見られなくなるだろうなぁ、と思っていたら夕方晴れた。宵の明星の上に水星がはっきりと。その延長には火星が輝いています。すでに26日に皆既月食を控えた月が東南の空に掛かり、夜半前後には土星と木星も。肉眼惑星たちが一夜のうちに全部見られるチャンス!
今日もいつもの印旛沼には日没組が残っていました。ゆっくりと空が暗くなるのを待ってから車を降りて沼畔に近づくと、ライダーの方が「邪魔でした?」と声を掛けて来てくれました。こちらの目的が星だから大丈夫ですよと返し、これから水星が見えるはずと話すと興味を持ってくれたようでした。そして「さっきチという漫画を読んでいたから、実にタイムリーな体験ができた」とのこと。
その『チ。』という漫画は、現在連載中の地球の運動、地動説前夜がテーマ。確かにタイムリーな話。漫画ではあまり実感がなかったけど、こうして実際の空を目の前にして惑星の話を聞くと実感が湧いて来た、という言葉を聞いてなんだか嬉しくなってしまいました。
実は私の方でも、車から降りる直前に、今夏予定していた大和市の星のイベントについて電話で打ち合わせをしていたところだったので、星を通じて繋がる楽しみを、久々に味わえたひとときとなりました。