2月18日(月)曇り、「センス・オブ・ワンダー」

 昨日の「ムーンナイト」は危ぶまれた天候も回復し(私の行くところはずっと晴れ渡ってましたが)、夕方からのお月見も無事に行われました。
 
 ところで昨日は、会場に向かう途中に幻日と環天頂アークが出現しました(16時過ぎ)。場所は国道357線を船橋から東京方面へ向かう途中です。国道が渋滞中ということもあって、止まるたびに上を見上げて、この珍現象を楽しむことができました。
 
イメージ 1
 
 夕方からの観望会に向けて、午前中で仕事を切り上げて、息子をいつもの助手席に乗せて会場へと急いでいました。眼前には2時間後には沈むであろう太陽が西の空に傾きつつあります。まぶしい陽光に手をかざすと、東側に幻日が出ていました。
 
「今年は良く出るなー」と言うと
となりの息子も
「しょっちゅう幻日、幻日って騒いでいるからうるさいよ」
と笑いながら手をかざして探しています。
 
 建物の陰に隠れて気づきませんでしたが、西側にも出ています。ちょうど太陽を中心に対照的に22度のところ。切り取ったような虹が白っぽく光っています。
 もっとしっかり確かめてみようと身を乗り出してフロントガラスに顔を近づけてみると、天頂に虹が出ています。しかも太陽に背を向けている逆さ虹です。
 
「環天頂アークだ!」
 
 この現象は太陽が高度32度の時でないとみられない現象で、まさに瞬間の自然現象。ここ数日寒い日が続いていますが、様々な要因が重なって起こるものです(大気中の氷の結晶の形とか、粒のそろい具合とか・・・)。
 
 渋滞中ということもあって、車が動かないことをいいことに、息子も自前のカメラで写真を撮っています。私たちのそんな高度を見て、周囲のドライバーたちも見上げているだろうと思っていたら、特に気にしている風ではありませんでした。
 
 しきりにこの現象のことを隣でしゃべっている息子も興奮気味。息子とは一緒に行動することが多く、親の趣味嗜好が似通っています。昔から(まだ12年しか経っていないが)足元の虫とかに目を向けていたので、自然に対する感受性というものを宿していたと思うのですが、母の許可が出るようになってからは、夜の徘徊(星見に行ったり夜の森を探検してみたり)を一緒にするようになってからは、星や空への関心も独り立ちしてきているようです。
 
「だってオレは星のソムリエの子供だからね!」
と自慢げに親指を立てる回数が多くなってきました。彼の中にも「センス・オブ・ワンダー」が芽生えているようで嬉しく思います。
 
「じゃあ、望遠鏡の組み立てぐらいは手伝ってくれてもいいぞ」
と言うと、ニヤニヤしながらも望遠鏡の足を支えてくれました。ちょうどいいタイミングでイベントの係員がやってきて「あっ、お父さんの手伝いをして、さすがだなぁ」と声をかけて通り過ぎ行ったのです。